ため息月之介の部屋(コラム)#05

月之介「修行の旅日記」(その5)

2004-07-31

月之介「修行の旅日記」(その5)






ずいぶん経ってしまいましたが、「旅の間につけていた日記からの抜粋と写真」の続きです。


6月16日


・・・・今夜は、21:00からリド・デッキでの「カントリー・ミュージック・ナイト」。
ジャグジー前の狭いスペースにステージを設営してのライブには、今日も含めて2回のダンス・レクチャーを受けたお客さん達がホロ酔い気分で大勢集まって来た。
そして、踊るは踊る!ショウを終えたばかりのつのだ☆ひろさんやコーラス隊の3人、そして古今亭志ん弥師匠も加わっての見事なラインダンス。
多少風が強く楽器にはあまり良くない環境だったが、皆の笑顔を見ているとそんな心配もふっ飛んでしまう。
Yさん、Cちゃん、Hさんも船酔いから解放されて絶好調だ。
ただMちゃんだけはどうしても潮風が気に入らないようで、終演後即座に楽器を部屋へ。
その後リド・カフェで、つのださん、志ん弥さん、Y君、Mちゃん、Dちゃんを交えての雑談+ビールの美味しいこと!・・・・

写真はルーム・メイトのギタリスト、榎本大介君との2ショット。


夢弦堂でレコーディング

20004-07-06

夢弦堂でレコーディング






今日は「旅日記」をひと休みして・・・。


先日、有里知花ちゃんのレコーディングに行ってきました。
黒沢秀樹君のプロデュース。
全員一発録りを目論んだもののブースの関係で私だけダビングになってしまいましたが、リトル・クリーチャーズの鈴木正人さんのアップライト・ベースが3拍子の中でブンブンうねってました。
私はというとアルペジオ系のアコギと、マンドリンの何気にソロ風なパートを担当。
今回は両方とも夢弦堂で攻めてみましたが、評判は上々でしたよ・・・西貝さん!
今から仕上がりが楽しみです。


今回のレコーディングに関しては、黒沢君も知花ちゃんもそれぞれのHPでレポしてますので、よかったら読んでみて下さい。


http://www.ourhouse-net.com/hideki/minami.htm


http://www.yurichika.com/diary/diary2.cgi


そうそう、8月のソロ2デイズに向けて、知花ちゃんバンドの方もボチボチ始動開始です。
「暑い、暑い」なんて言ってる暇はありません。


Phoooh!!!

写真は、今回初めて御一緒した久米大作さん。さすがに貫禄でした。

月之介「修行の旅日記」(その4)

2004-07-02

月之介「修行の旅日記」(その4)






6月15日


・・・・17:00を回ったので、傾いた太陽を浴びにリド・デッキへ。
まだまだ日差しはきつい。
そこへ船酔いでダウンしていたMちゃんが登場。
診療所の注射が効いたのか、もうすっかり元気だ。
船の後方を指差して何やら叫ぶのでそちらへ目をやると、100m程離れた海面すれすれを1羽の大きな鳥が。
茶褐色の翼を悠然と広げ、着かず離れずいつまでも追いかけてくる。
一体どこから来たんだろう。
2人共その場を去りがたく、しばし見とれてしまう。
「初めて見る生き物ですね・・・」
ボソッとつぶやいたMちゃんの言葉が、不思議と心に響く。
確かにハワイ島を出航してから、目に映るのは海と空だけだった。
それはそれで劇的に美しく、いつまで眺めていても飽きる事はないのだが、やはり何かが足りなかったのだ。・・・・


・・・・19:30、船窓から水平線へ沈む夕日を眺めながらの夕食。
19:50日没。・・・・

写真は2日後にもう1羽加わった時のもの。
正体は「世界で一番遠くまで飛べる鳥」と言われるアホウドリ(アルバトロス)なのだそうで、その次に遠くまで飛べるのがイーグルだとか。パー、バーディ、イーグル、アルバトロス・・・ゴルフ用語の語源。さすがにクルーは何でも知っている。

月之介「修行の旅日記」(その3)

2004-07-01

月之介「修行の旅日記」(その3)






6月14日


・・・・9:30グランドホール入り。
10:00~10:45までダンスのレクチャーだ。
Cちゃんは、若いのに貫禄のインストラクター振り。
バンドはPAを使わずアンプラグド。
Y君はスネアーのみ、Mちゃんはバンジョー・・・・


・・・・11:00から第7デッキ10周のジョギング。
途中で「1周370m」という看板を発見する。
10周で3.7kmか。
ちょうどいい距離だ・・・・


・・・・今日からプールがオープンなので昼食後、性懲りもなく海パンをはいてリド・デッキへ。
日光浴は程々にしてプールへ2回、ビールを2杯。
周りは見渡す限り海また海。
この辺の水深は5.000m程あるそうだ。
プールの水はその場の海水をくみ上げたものだということで、ものすごく塩っぱい。
Mちゃん曰く、
「ちゃんとフィルターとか通してるんですかね。クラゲとか、何か変な生き物とかいませんかね?」・・・!!!
面白い発想をする奴だ。
ジャグジーで体を温めると、体中がヒリヒリする。
部屋へ戻ってぬるいシャワーを浴び直し、ビスタ・ラウンジ(第10デッキ)でコーヒーと読書。
途中、隣に座ったご夫婦と少しだけ話をした。
「飛鳥にはもうどれ位乗られているんですか?」
と訊ねてみると、
「180日位ですかね。でも1.000日以上も乗っている方もいらっしゃるので・・・」
と、少々恥ずかしそうな様子。
どうやら「人生に1回位はこれくらいの贅沢を」なんて生温いものではなさそうだ。
スタッフによると、1年のほとんどを飛鳥で生活している方もいるのだという。
その後セルフ・ランドリーで洗濯。
やっと庶民に戻れたような感覚にホッとしている自分を発見して、思わずため息をつく。・・・・


・・・・そういえば今夜、時計を1時間進めなくてはいけない。
船内時計が2:00に1時間早まるからだ。
てっきり26:30だと思っていたが、もう既に27:30になっているということだ。
難しい自己管理。・・・

月之介「修行の旅日記」(その2)

2004-06-30

月之介「修行の旅日記」(その2)






6月13日


7:00、とてつもない空腹感で起床。
ちょうどヒロ(ハワイ島)の港に着岸したところだ。
朝食前にデッキへあがって、閑散とした街を眺める。
毎夕配られるアスカデイリー(翌日のイベントや食事の予定、注意事項を詳細に記した大切なバイブル)には、
「日曜日に当たるため、ヒロ市内では休業している商店が多く、普段とは違う街の雰囲気となっています。市バスも日曜は運休しており、流しのタクシーもありませんのでご注意ください。」
とある。
10:00から長い航海へ向けてのCREW DRILL(乗務員避難訓練)が始まるというので、それまでに唯一船の回りを一周できる第7デッキでジョギング。
その後、散歩と買い物のため下船した仲間と別れて訓練を眺めながらの日光浴。
救命ボートを3艇続けて海面へ降ろす様は圧巻だ。
まだ午前中だというのに、さすがに陽射しが強い。・・・・


・・・・15:00~リハーサル。
17:00 ヒロ出航。
これでカナダまでの1週間は、陸地とお別れだ。
2日続きのボンボヤージの後、18:45~19:30 グランドホールでライブ。
大きく横揺れしながらの演奏は、意外と快感だ。


21:00頃、「運よくキラウエア火山が見えます」との船内アナウンス。
漆黒の闇の中で真っ赤にうごめく溶岩流。
時々火柱のようなものが上がる。
自分が確かに宇宙の一部であることを実感した瞬間だ。
気付いてはいけないものに気付いてしまった時の畏怖の感覚。
「地球は生きている」なんて、そんな生易しいものじゃない。
独りっきりだったら、きっと発狂していただろう。・・・・

月之介「修行の旅日記」(その1)

2004-06-26

月之介「修行の旅日記」(その1)






旅の間につけていた日記からの抜粋と写真です。


6月12日


・・・・18:30の出航に際して、先ほど昼食を食べたリド・デッキ(第8デッキ)でボンボヤージがあるとの船内放送。
慌てて駆け上がってみると、オアフ島の日没を背にホノルルを後にする、なかなか感動的なイべントが始まっていた。
年配のお客さんがほとんどだが、彼等のノリは最高。
それぞれが「再びこの地を訪れることができますように」との思いを込めて、1人1人に配られたレイを海へ投げ入れる。
夕日に向かって手を振る人。
奇跡のような雲と虹。
スタッフの演出もすばらしい。
いよいよ9日間のクルージングの始まりだ。・・・

金星と太陽と飛行機と・・・

2004-06-09

金星と太陽と飛行機と・・・






昨日、太陽~金星~地球が一直線に並んだらしい。
そんなこととはつゆ知らず、私はその頃ギターをぶら下げて銀座の町を、空も見上げずぼんやりと歩いていた。


とあるページの解説には、
『日本で見られる金星の太陽面通過は、1874年(明治7年)以来、じつに130年ぶりとなる。次回は2012年6月6日だが、さらにその次となると、2117年12月10日となるので、今回の現象は絶対に見逃せない。』(アストロアーツより)
とある。・・・ウ~ム残念。


折角なので、悔しまぎれに面白い写真をひとつ。


飛行機の左上に金星が・・・。
こんなの、一度でいいから生で見てみたい!

Phoooh!!

撮影者: 西村 拓也
撮影時刻:17時6分35秒、露出 オート
撮影地:神奈川県横須賀市

昨日は、久しぶりの「冷泉風LIVE」!!

2004-06-06

昨日は、久しぶりの「冷泉風LIVE」!!






新宿御苑そばの、普段は芝居が中心の「サンモールスタジオ」というライヴ・スペースにPAを持ち込んでのコンサート。
いつもは河合徹三、丸尾めぐみという凄腕ミュージシャンと一緒なのだが、この日はギター1本だけの伴奏なので久しぶりに緊張感の漂うライヴだった。
でも音響の「溝ちゃんチーム」、照明の「豊ちゃんチーム」といったお馴染みのスタッフに囲まれて大したアクシデントもなく無事終了・・・いや、大成功。
特に、夢弦堂のギターがライン + AKGで最高のサウンドに仕上がったのには感激。
溝ちゃん、ありがとう。


途中のゲスト・タイムでは、森田貢さんが数曲弾き語り。
その昔マイペースというバンドで「東京」(♪東京へは、もう何度も行きましたね・・・)をヒットさせた張本人なのだが、圧巻だったのは途中で1曲だけ歌った民謡だ。
木遣り張りのハイトーンで、それはそれはもの凄いインパクトだった。
お客さんも、もちろん釘付け状態。
でも、個人的にもっと驚いたのはリハーサルで「Take It To The Limit」を歌っていたことかな。
滅茶苦茶いい感じで、思わずハモっている自分に照れ笑い・・・
本番中の冷泉さんの「赤線話し」も最高に可笑しかった。


Phoooh!!


次回の「冷泉風ライブ」は7月29日・・・ナント、あの新宿「マローネ」だ。どうしよう!(笑)

インターネット・・・

2004-06-03

インターネット・・・






時々、忘れた頃にライブを聴きに来てくれる天災画伯は私のことを見つけると、
「月ちゃん、月ちゃん!!」
と叫びながら手招きをする。


先週末は、西宮のアミティホールの楽屋にジョン・デンバー似の見知らぬ人が訪ねてきて、
「初めまして、ヒル・アンドンです!!」
と、ハキハキした声で挨拶された(写真)。


一昨日は赤坂のライブハウスで、しりとりマニアのDad氏とDodger Blue氏の初顔合わせ。途中からみ。氏も加わり、大変な騒ぎになってしまった。




・・・なんだか変な感じ。HPを開設してから、人間関係のシステムが微妙に変化してきたようだ。


でも・・・、


もちろん私にはとても楽しい変化なのだが、まだ本気で、思わず手が出そうなのを必死に堪えてぎりぎりの議論を戦わせた経験もないような11~2才の子供にとって、こういう環境って一体どういう影響があるんだろう。
匿名性から来るインターネットの落とし穴とは別の、もっと生々しい思いもしなかった人間関係のトラブルが、これからもっともっと増えるような気がする。


今回の長崎のような悲惨な事件が繰り返されない為にも、大人(教師じゃなくて「親」・・・?)は締め付けではない方向でしっかり対処していく方法を早く見つけて実践していかなきゃ駄目だよね。
例えば本当に伝えたいことを直接相手の目を見て話す時の恐怖と快感とか、手紙を出して相手から返事が来るのを待つ切なさと楽しさとか、自分以外の生き物にも痛みや体温があるのだというようなことを身を以て知らしめるような教育環境を早く整えないと、世の中大変なことになるぞ。




ま、大人が今のままじゃどうしようもないか・・・。


Phoooh!!

アメリカ・・・

2004-05-24

アメリカ・・・



昔々、貧しいけれど平和だった日本を「野蛮な国」と称して開国へ導き、ついには戦争好きの国へと仕立て上げた「民主主義国家」アメリカ(ちょっと強引?)。
そして今、イラクを傘下に収めようとひたすらプレッシャーをかけ続ける「民主主義国家」アメリカ(それにしても結婚式まで攻撃することはないだろうに・・・!)


アメリカ人自らがそんなアメリカを皮肉って作ったと思われる動画を見てみませんか?
英語が分からなくても、音楽と映像を見ているだけで言わんとしている事は充分伝わると思います(私にも、英語のコメントすべては追いきれません)。
・・・石油の匂いプンプンです。
最後まで見た人には、更に面白いページへも飛べるビッグなオマケ付きです。


http://www.ericblumrich.com/thanks.html


これもアメリカ、あれもアメリカ。
それにしてもブッシュは今、何をしようとしているんだろう?
「民主主義国家」アメリカは一体、どこへ行こうとしているんだろう?


そして私達に出来ることは・・・?


Phoooh!!!

DONOVANのファンクラブ!?

2004-04-22

DONOVANのファンクラブ!?






渚十吾さんからお電話をいただいた。
彼はDONOVANの再発CDでライナーを書いたり、ご自分でもCDをリリースしているミュージシャン兼ライター。
せっかく共通の知り合いがいるのに未だ面識がなく、かねてより是非一度お会いしてみたいと思っていた方だ。


用件は、映画「ブラザー・サン、シスター・ムーン」のDVD日本発売にあたってライナーを書くのだが、契約の関係でカットされたサウンド・トラックがあるとか、そういったDONOVAN関連の情報をどこかで聞いた事がないか?というもの。
もちろん僕にとっては特別なシンガー/ソング・ライターだが、そこまでマニアックなフリークではないのでお役に立てず、残念。
逆に、DONOVANのファン・クラブのサイトというのがあって、そこの会長さんと副会長さんがやたらに詳しいらしいという情報をいただいたので、早速検索してみた。


http://www7a.biglobe.ne.jp/~mellow/


スゴイッ!!


ライブの動画は見られなかったが、最近の写真やレアなグッズの宝庫だ。
100曲以上(もちろんDONOVANだけで!)の歌詞のサイトへも飛べるし、これはいいものを教えていただいた。


それにしても「好き者」っているものだ。
いやぁ、参りました。


Phoooh!!

トムとジェリー

2004-04-21

トムとジェリー



今、福岡から「Tom & Jerry」のJerryが来ている。
月之介@ドリームボートでもオープニング・アクトをつとめてくれた双子デュオ(エアヴァリー・ブラザーズ!?)の、お兄ちゃんの方。
どうやらデュオは解消して、これからソロでやっていくらしい。


ということで、宮前ユキ&スノーボールのライブの合間に弾き語りを10分間。
♪Let It Be Me~ ♪Dream dream dream~、キメてくれました。
頑張れ、Jerry!


それにしても、福岡のフトコロは広い。


Phoooh!!

タイトル・・・台無し!

2004-04-12

Column2・・・台無し!






春うらら・・・。


神代植物公園の野外ライブ。
アリちゃん、岸本さん、西海。
最高の環境と美味しい食事、
そして美味しいワイン。


あとはPAだな・・・。


Phoooh!!!

月之介、尻を叩かれる!?

2004-04-10

月之介、尻を叩かれる!?



5年振り(だったかな?)にソロ・アルバムを出した高野寛君のライブを観て来た。
Live Tour 2004「Bright Right Light/確かな光」の最終日、新曲を中心に18曲。


それにしても、これ程にシンプルでピュアーで、そして説得力のあるライブは久し振りだ。
高野君が発した言葉とメロディがそのまま、まっすぐ耳に入ってくる。
余分なものを全て削ぎ落としたバンドのサウンド(vo,guitar/高野寛、bass/鈴木正人、keyboards/斉藤哲也、drums/沢田周一、chorus/有里知花)も、それをスっと後押しする感じで心地いい。
中でも特に光ってたのが、相馬裕子さんのツアーで一緒した事もある斉藤哲也君のセンス抜群のキーボード。


途中で「歓びの歌」(アコギの弾き語り/DADGADチューニング)~「Another Proteus」(バンドを加えてのDrop-Dのインスト/まるでZEP)~「Sunshine Superman」(E.G.に持ち替えてDonovanのカバー)というアクセントを挿んだあたりの構成も・・・おっと、音楽評論家みたいになって来たな。


とにかく歌も演奏も最高のライブだったけど、個人的に一番心に残ったのは、高野君が最後の方でぼそっと喋った
「最近のニュースを聞くたびに心がねじれる様な感じがして・・・」
「音楽で何ができるのか・・・」
というMCだった。でも、だからこそ「高野流」ラヴ・ソングが胸に響くのだ。
彼のそのスタンスが伝わるから、そして悲しいかな本当に辛いニュースばかりだから。


それからもうひとつ、やはり観に来ていた黒沢秀樹君の
「奥沢さん、早くソロやって下さいよ」
という一言。
軽い会話の中での一言だったけど、結構刺激的だった。
ため息ついてお茶を濁している場合じゃない事は重々承知してるんだけど、なかなかね。ちゃんと「自分の言葉」で歌うソロ活動か・・・




いいライブを観て、軽く尻を叩かれて、懐かしい人と再会して、楽屋にいたハナレグミ=永積君とも初めて会って(実は隠れファンなのです!)、まったくご機嫌な夜でした。


・・・さてさて私は、明日からどうしよう。


Phoooh!!!

トラでベース・・・!?

2004-04-07

トラでベース・・・!?



昨日の昼過ぎ、久し振りの友達から電話が来た。


「今夜、空いてない?」
「暇だよ」
「ベースに穴が空いたから、来てくれない?」
「いいよ・・・」


今富さん(Gt.)、滝本さん(Mandolin)、祇園(Fiddle)、早川(banjo)、手嶋さん(Bass)の「On The Bluegrass」というブルーグラスバンドだ。


今富さんは私がブルーグラスを始めて間もない頃の憧れのヴォーカリスト。
滝本さんは大阪でテキーラ・サーキットのライブにも来てくれる古くからの知り合い。
祇園は一緒にアメリカを回ったバンド「茶々丸」での戦友。
早川は楽器のリペアーマン。
皆30年来の仲間達だから、当然ビールも進む。
ほとんどが知らない曲の上譜面も無いので間違いまくったが、何だかとても楽しいライブだった。
手嶋さん、また休まないかな(笑)!


それにしても、ベースは難しい!!


Phoooh!!!

今年も野球のシーズンが始まった!

2004-04-07

今年も野球のシーズンが始まった!






4月4日(日)


ここ数年バックネット裏から観戦していた神宮球場のヤクルト戦に、何年振りかの外野自由席で参加して来た。
デーゲームとはいえ気温7℃、小雨の北風。
手がかじかんで、たぬきそばの食券を買おうとしてもコインが上手くコントロールできない程の寒さの中を、私設応援団は傘もささずにずぶ濡れで旗を振ったりラッパを吹いたりしている。
状況に応じて的確に飛ばすヤジも楽しい。
周りは皆同志だという安心感と興奮の自己増殖。


何列か前にパソコン抱えたスコアラーが並んでいるバックネット裏のいつものシートは球筋もよく見えるし、作戦を予測したりしながら見る野球好きにはたまらない最高のポジションだが、敵方のファンやあまり野球を知らない接待のお客さんも混在していて時々イライラする事がある。
そんな時には、傘を振りながら東京音頭でお祭り騒ぎをしているライト・スタンドが羨ましいと思ったりしたものだ。
やはりボール・ゲームの雰囲気を楽しむには外野に限るという事か・・・?


いやいや、どちらにしても生で観る野球は本当に楽しい。
これは音楽でも一緒。
本物のプレイはいつも何かを触発してくれる。


結果は1×8の完敗だったが、それでも震えながらゲームセットまで帰ろうとしないオバカな外野席の愛すべきファンたち。
ふとバックネット裏を見ると、もう既にほとんどのお客さんが球場を後にしていた。
7回位まではもう少し居たはずなんだけどなぁ・・・。


Phoooh!

パリの白菜は高い・・・?

2004-04-01

パリの白菜は高い・・・?






「沢野ひ○し」こと天災画伯が、遂にオフランスから帰ってきた。
だからという訳ではないが、彼がうちにFAXしてきた何枚かの絵の中から、とりあえず1枚だけ紹介しておこう。
桜吹雪のような凱旋門・・・、やはり天災だ!
でも、何でわざわざキムチ鍋なんだろう?(笑)


Phoooh!!

水星、金星、火星、木星、土星、そして月・・・

2004-03-30

水星、金星、火星、木星、土星、そして月・・・






3月28日(日)


もう10数年サポートをさせてもらっている宮前ユキさん宅でのホーム・パーティ。
参加者はスノーボールのメンバーと有里知花ちゃん、一緒に知花ちゃんのサポートをしているもう1人のギタリスト、大ちゃん夫妻。
ユキさん自らの手料理の数々(どれもこれも美味しかった!)、ご主人でプロデューサーでもある原沢氏がテラスで豪快に焼くステーキ、原沢氏手作りのウクレレや古いギブソン・ギター、茂ちゃんの持ち込んだ19世紀のウッドベースなどを取っ替え引っ替えしてのジャムセッション・・・
あまりの楽しさに、結局また朝まで飲んでしまった。
ラナイ@茅ヶ崎に続いて連日の朝帰り!


ユキさん宅は、南側に開けた多摩丘陵の丘の上にある。
すっかり日が暮れ切る直前、濃紺の空と西に連なる漆黒の山並との隙間にまだ少しだけオレンジ色を忍ばせたグレー・ゾーンの残る時間帯に、一人でテラスから空を見上げてみた。
そこには少し傾きかけてやせた半月と大きな星が五つ。
あの中のいくつかは、きっと太陽系の惑星なんだろう。
月が明るいおかげで、本当に強い星しか見えないのが逆に幸いしたのかも知れない。


4月の初旬までは水星、金星、火星、木星、土星を同時に見られるらしいので、みんなも晴れた夕暮れに空を見上げてみては?
この時期を逃すと、次は32年後だそうだから。


私は80才か・・・・。


Phoooh!!

「カビの生える食パン」の写真、入れ替えました。

どんどん時間が速くなる・・・

2004-03-22

どんどん時間が速くなる・・・



早くも桜が咲き始めた。
3月4月は入学、進級、卒業、就職、そして忘れちゃいけない転校の季節。
正に別れと出会い、挫折と希望が複雑に絡みあう中、それを何とか克服しようともがきながら人間的に強くなる季節でもある。
なんてね。
おっと、この話はまた改めてする事にして・・・


それにしても子供の頃の一年は何であんなに長かったんだろう。
年を重ねるにつれて、どんどん体感時間が速くなっていく。
そう思わない?
今まで俺は、「宇宙の絶対時間が加速度的に速くなっているから」などという何の根拠もない仮説を立ててこの事を漠然と納得してきたけれど、もしそうだとすると、今の俺と今の子供達は同じ体感時間で生きている事になってしまうわけで、それじゃ今の子供達があまりにもかわいそうだ。
あっという間に過ぎ去る夏の6週間。
宿題なんて、絶対に間に合いはしない。
いや、絶対時間だからそんな事にはならないのか・・・
そりゃ、そうだ。
大体、絶対時間が速くなっていると感じられる俺って、一体何者?


ところが先日、「そうかも知れない」と思える別の仮説を友達のサイトで見つけたので紹介しておこう。
例えば10才の子供の1年の感覚を「10分の1」だとすると、26才の1年は「26分の1」なのだと言う。
俺の場合は「48分の1」。
つまり、体感時間は生きて来た時間が分母になるという説だ。
なんか、説得力あるでしょ?
生きているからこそ時間を認識できるわけだし、生死感に関わるちょっと哲学的な匂いもするし。でも、本当にそうだとしたらあんまり長生きしたくないな。
まだ分母が48だからいいけれど、「90分の1」とか「100分の1」とか・・・

きっと「少しずつアタマの回転がゆっくりになってきて、相対的に時間が速く過ぎ去ると感じるようになる」っていうだけの事なんだろうな。


あれっ?
また昨日より今日の方が短いぞっ!!


Phoooh!!!

初顔合わせ

2004-03-18

初顔合わせ



今日は横田恭子さん@ハイダウェイの為のリハ初日。
20日にもう一度リハをやって、22日が本番だ。


"Angel from Montgomery" "French Waltz" "Last in Love" "White Rhythm and Blues" "Someone to Lay Down Beside Me"(これはいいタイミング!?)etc.・・・・
こんな調子で2人で3時間合わせて来た。
本当にいい曲ばかりだけど、ちょっとシブ過ぎかな?
いやいや、こういう事は徹底的にトコトンやった方がいいのです(笑)。
因みに、俺も数曲歌う予定。


20日には上原”ユカリ”裕さんがパーカッションで登場。
忌野清志郎さんのライブハウス・ツアーのドキュメント映画「不確かなメロディー」でもドラムを叩いてた人だ。
俺は今回が初顔合わせなんだけど、今からワクワク・ドキドキ。楽しみです。


でも、恐い人だったらどうしよう・・・?
まっ、今までこういう出会いは星の数ほどして来たけれど本当に恐かった人って1人もいなかったから、今回も大丈夫でしょう。
人との出会いはいつも刺激的。
そんな事よりも、自分自身が楽しめるように準備だけは怠りなく!・・・ハイッ!!


Phoooh!!!

カビの生える食パン

2004-03-12

カビの生える食パン






ウチから歩いて20秒位のところに小さなパン屋さんがある。
「いしかわ製パン」という年配のご夫婦がやってるお店で、裏でオジさんがせっせとパンを焼いたり調理パン(定番も含めて30種類近くある)を作ったりしている間オバさんが店番してるって感じの、本当に昔ながらのパン屋さん。


昼時は営業廻りのサラリーマンや子供連れの主婦、夕方は学校帰りの中学生なんかでそこそこ賑わってはいるものの、正直なところ決して繁盛しているとはとても思えない本当に古びた町のパン屋さんだ。
跡継ぎもいないようなので、オジさんが倒れでもしたらきっと店終いになってしまうんだろう。


でもね、ここのパンがメチャクチャ美味しい!
調理パンに使っているコッペパンなんか、本当に子供の頃食べてた味そのまんま。
もちろん食パンはその場で好きな厚さに切ってくれるし、今日はミミをリクエストしたら喜んでサービスしてくれた。


そういえば3年前に引っ越して来てすぐ食パンを買いに行って、オバさんに
「食べ残しは必ず冷蔵庫に入れてね。すぐにカビが生えるから。」
と言われた時には驚いた。
「・・・このパン、大丈夫かなぁ?」
でも、ウチへ帰って焼き立ての香ばしいパンを頬張りながらふと気が付いた事がある。


それまで食べていた、スーパーなんかで普通に売っている食パンの方が絶対に変なのだ。
数日放っておいてもカビも生えない食パンって、一体何なんだろう?


そんな事ばっかり気にしてたら生きて行けないから何でも食べるけど、こういうお店にはいつまでも残っていて欲しいよね。
オジさん、オバさん、元気で長生きして下さい。


Phoooh!!!

1975年12月1~2日@武道館で、一体何が・・・?

2004-03-03

1975年12月1~2日@武道館で、一体何が・・・?






2月28日(土)


学生時代の音楽仲間と14ヶ月ぶりの飲み会。
もうそろそろ50になろうかっていうのに、まだバンドやったり合宿やったりしてる男8人、女4人のオバカな連中。


実は一昨年、他のオバカな連中も含めて3バンドのライブを企画したら、どのオジさんもどのオバさんも目を輝かせて渋い演奏をしてくれた。
彼等が人前で演奏する機会ってそうそうあるもんじゃないから、それでますます火がついちゃったみたい。
そういえば福岡にも「発表会」と称してそんな事をやってるオバカな連中がいたな(彼等はもっともっと、それこそ20才以上若いけどね)。
でも、そういうのってずっと続けて欲しいよね。
出来るだけの協力はしたい・・・っていうか、俺も混ぜて!!って感じ。


で、その飲み会の時プレゼントでもらったのがコレ。
1975年12月、日本公演の時のプログラム。
俺が二十歳の時だ。
その頃ちょっと違うチャンネルに入ってたから見に行ってはいないんだけど、ページをめくって、そしてサポート・メンバーを見てびっくり。
CRAIG DOERGE/Keyboard、DAVID LINDLEY/Banjo,Mandolin だってさ。
はっきり言って、これは見たかった。
4人で思いっきり「テキーラ・サーキット」してたんだろうな。


んっ? あれっ? 話が逆か・・・?


Phoooh!!

アンビリって、何・・・?

2004-02-27

アンビリって、何・・・?



昨日(25日)は、アンビリーバブル・サーキット@ロッキートップだった。
SHIME/Vocal&Guitar、西海孝/E.Guitar&Chorus、月之介/E.Guitar&Chorus、佐々木真佐也/Bass、緒方司/Drumsの5人でやってたロック・バンド「アンビリーバブル・ワールド」の、言わば「一夜かぎり」の再結成ライブ・・・
5人でちゃんとやるのって、どうやら15年ぶりということになるらしい。


いやぁ、それにしても楽しいライブだった。
3~4日前に曲を決めて当日2時間リハーサルしただけだったから、メンバーにしか分らない色々なハプニングも山ほどあったけど、フルハウス状態のお客さんも大喜びしてたみたい。
でも、当時のファンの顔が数人しか見られなかったのはチョット残念。
ほとぼりが冷めた頃、もう一回くらいやろうかな。


内容は3部構成で、1部はいつも通りのテキーラ・サーキット。
2~3部がアンビリーバブル・サーキット(数曲のブルース・ナンバーやイーグルスのカバーを挟みつつオリジナルを9曲)。
昔はSHIMEが歌ってた曲も、今回は基本的に曲を作ったメンバーが自ら歌うという設定でショウは進行した。
折角だから、演奏したオリジナルのリストを紹介しておこうかな。
正直いって、これが目一杯だったんだけどね。


Bye-Bye Baby(by SHIME)
So Long(by SHIME)
うつむかないで(by A.Okusawa&SHIME)*
Time Flies(by M.Sasaki)
Still Can Say I Love You(by A.Okusawa)*
Song For J(by A.Okusawa)
Free Bird(by A.Okusawa)
The Ship(by A.Okusawa)
Rock'n Roll(by A.Okusawa)


(*は、それなりの事情でSHIMEがVocal)


順番は酔っ払ってて覚えていないんだけど、まあこんな感じ。
終演後、10年以上前のテキーラ・サーキット@アスペン・グロウやアンビリーバブル・ワールド@「イカ天」のビデオが流れる中をアンビリバボーな夜は更け、そしてまた終電に乗り遅れた・・・


そういえば「イカ天」のビデオを見ながら「まるで使用前、使用後・・・」と呟いたお客さんがいたな。
でも当時、俺はすでに30を過ぎてたと思うんだけど。


Phoooh!!

オーチャンとツッチー

2004-02-22

オーチャンとツッチー






夕べは、オーチャン&ツッチーのウェディング・パーティ@横浜サムズアップ。
弾き語りで3曲だけ歌って来た。
「うつむかないで」「いつまでも」「Dancer in the City」・・・
他に3バンド出たけど、いつも横浜は刺激的で、かっこいい。
店のみんなと、何日か前にSHIMEさんがケイコちゃんのライブで沈没した話で盛り上がったり、The Road & The Skyのナルちゃんのパフォーマンスにすっかりハマったり、クドウが椅子からこけ落ちたり・・・
ドサクサと若者にまぎれて、何だかメチャクチャ楽しいパーティでした。


オーチャン&ツッチーはテキーラのライブの常連さん。
金沢文庫で寿司職人として独り立ちするオーチャン。今度食べに行かなきゃ。
2人とも「いつまでも」・・・ね!!


そして今、スペースシャワーでThe Deadのライブを見てる。
あっ、今度はオールマンだ。
・・・福岡のジュンペイがSG買いたいって、そういう事なんだよね。
よくわかった。
でも、俺がSG欲しいのはCREAMのクラ○トン・・いや違う、ただ軽いから。
いずれにしてもFUNKYでROCKな夜でした。


何だか、ちゃんとエレキギター弾きたくなって来た。
最近は勢いで弾く事の方が多いからね。
チョーキングとかビブラートのニュアンスとか。
一回ちゃんと復習するか・・・


Phoooh!!

幻の「はやて弁当」

2004-02-14

幻の「はやて弁当」



2月11日


群馬山沿いへ向かう列車に乗るため、というよりも「はやて弁当」をゲットするために上野駅へ。
ところが、先月同様どこを探しても見当たらない。
出発の時間は迫る。
意を決してお弁当屋さんのおばちゃんに尋ねると、即座に「たしか二か月程前に製造中止になりました」という無下な答えが。
本当に疾風の様に現れて、疾風の様に去って行ってしまった「はやて弁当」・・・・
去年の1月、東北新幹線八戸開業早々に「特製アルミお弁当箱入り」(限定2万個!)をゲットしておいて、よかったよかった。




2月○日~△日


連日、天気良好。ゲレンデが眩しい。
これじゃ東京より暖かいかも知れない。
でも、今どき♪~~雪の降る町を~~♪ってBGMはないよなぁ。
そうだ、♪~~娘さん、よく聴けよ~~♪っていうのもかかってたぞ!




2月14日


東京へ戻るため高崎駅で乗り換えようと駅の通路を歩いていたら、特設の売り場に「だるま弁当」「峠の釜飯」と並んで、なんと「はやて弁当」の御姿が・・・
でも、ちょっと様子が違う。
陶器でできた、新幹線「はやて号」先頭車両形の弁当箱だ。
上野駅には、こんなものはなかった。
もしかしてリニューアル発売直後か?
もしかして、これはものすごくラッキーな事件か?


ワクワクしながら夕方帰宅。
スルメイカと里芋の煮物、ホタテ柔煮、筑前煮、小松菜の煮浸し、そして何よりも東京築地の卵焼き専門店「すし玉青木」の手作り卵焼きを肴に一杯やろうとキリン・クラシック・ラガーをシュポッと抜いて「はやて弁当」の蓋をウガバッと開けると、
・・・おやおや、どこにもそんなおかずは入っていない。
御飯の上に鶏そぼろ、シャケのほぐし身とヤリイカの煮物。
イクラが8個に短い錦糸卵が5~6本。
隠れるようにして真空パックの小さなチーズ帆立がひとつ・・・
今、ヤリイカとイクラだけチョコンとつまんで何事もなかった様に蓋をして、ただ重たいだけの陶器製「はやて号」をそおっと冷蔵庫にしまった。


邪魔だけれど捨てられない物が、またひとつ増えた。
大人だから、それ位の事では決して怒らない。
でも、大人だから怒られる事もある。
空しさを堪えて、後は静かに飲むだけだ。


Phoooh!!!

住民エゴ・・・?

2004-02-10

住民エゴ・・・?



近所にある私鉄の小さな駅の周辺には高層ビルのような建物はまだほとんど無くって、古くて小さな商店街と静かな住宅街が広がっているだけなんだけど、それでも5~6階建て位のマンションはパラパラと建っていたりもする。


ある日の歯医者の帰り道、そんなマンションのひとつの前を自転車で通り過ぎようとすると、エントランスの回りに「マンション建設反対!」という立看やらコマゴマと主張の書いてあるポスターが。
昔から人様の騒動って大好きだから自転車を止めてよく見てみると、どうやらそのマンションの隣で同じような新築マンションの建設が始まっていて、それに対して反対してるらしい。
まあ、他人には計り知れない事情や経緯はあるんだろうけど、ポスターの最後に書いてあった決め台詞には、さすがの俺も思わず目を疑った。


「この静かな住宅地をマンションだらけにするつもりか!」だって。


Phoooh!!

異常乾燥注意報!

2004-02-07

異常乾燥注意報!






加湿器が壊れて、今修理に出している。
ひからびてミーラになりそうだ。
インフルエンザも心配だし。


昔は火鉢だとか囲炉裏だとか、石油ストーブだとか達磨ストーブだとか、そういう暖房だったから部屋の中では必ず火が燃えてて、その上のヤカンからはいつも湯気がシューシューと上がっていた。
自然のすきま風が換気扇代わりだったりして。


もちろん細かい温度設定なんて出来ないから、時々バッと窓を開けて、火照った顔に冷たい風を当てながら夜空を見上げてみたり。


便利で快適な暮らしは、どんどん人間の健康を蝕んでいくよね。
あらゆる面で・・・・・


Phoooh!!!

写真は、北海道は江差の囲炉裏っ端。
四人囃子の坂下さんも煙ってる。

飼育

2004-02-05

飼育






大江健三郎、読んだ事ありますか?
俺は大好きで、「『雨の木』を聴く女たち」の頃まではほとんどの作品(小説)を読んでいました。
文体が理解しづらいといって敬遠する人も多いけど、一旦その世界に入ってしまえば、それはそれで大きくうねるリズムに飲み込まれるように一気に読めてしまうから不思議です。


その後読書からちょっと離れてしまいましたが、ノーベル文学賞を取った時には何だか自分の事のように嬉しかった。
生まれた時から知ってる光君(もちろん読者として)も立派な作曲家になったし(CD、いいですよ!)、今の子供たちに向けた「『新しい人』の方へ」とか「二百年の子供」とか、そろそろその辺からまた読み出してみようかななどと思っていた矢先、大島渚監督 '61年の映画「飼育」をCATVでやっていたので先程観てしまいました。
大江健三郎が芥川賞を取った、初期の同名小説を映画化した作品・・・。


日常に潜む人間の狂気。
それは決して特別なものじゃない。
それじゃ人間は、この核の時代にその狂気とどう向き合って生きていけばいいのか?
彼の文学のテーマは一貫してここにあるのでしょう。
抽象的だったり青春ものだったり、はたまた私小説的だったりと形はマチマチですが、結局はどの作品も読後、心の奥の方で何とも言いがたい救いを感じさせてくれます。


こんな時代だからこそ、チャンスがあったら是非「飼育」を観て下さい。
そして、是非「大江作品」にも触れてみて下さい。


とは言うものの、俺は決して読書家ではないので悪しからず。


Phoooh!!!

タイトル「雷文」@町田

2004-02-03

Column2「雷文」@町田



町田で一人暮らしをしていた今から15年以上も前、近所に気になるラーメン屋が出来た。
表に「ラーメン雷文」とだけ書かれたシンプルな看板。
中を覗くと、何やら格言らしき文句を毛筆書きした大きな半紙。
厨房では、背こそあまり高くはないがガッチリとした体格のいいオヤジさんが一人、黙々とスープ造りに励んでいる。
無駄なものは一切置かない整然としたカウンターと明るい店内
・・・これは入るしかない。


メニューはいたってシンプルだ。
「太めん・細めん」「大盛り・中盛り・普通盛り」「こってり・あっさり」の中から組み合わせを選ぶ。
トッピングもチャーシュー、メンマといった基本的なものがオプションとして用意されているだけ。
こってりは「男」、あっさりは「女」という呼び方も好きだった。
常連さんは「女の細めん、大盛りで!」というように注文するのだ。
俺はすぐに、「男の太めん、中盛り」ばかりを食べる常連さんになった。


オヤジさんは滅多に無駄口を利かない。
お客が話しかければ愛想よく応じるが、決して深入りはしない。
どうやら昔船乗りだったらしく「ウチのスープは東南アジアのハトの肉使ってんだぜ。ハッハッハッ」などと言って家族連れの子供をからかったりすることもあったが、会話の引き際も見事だった。
10人程のカウンターにはいつも5~6人のお客さんがいて決して暇な店ではなかったが、それでも食事時だからといって混んでいて座れないなどという事もまずなかった。


4年程通ったある日、ラーメンを食べる前にメンマでビールを飲んでいたら、珍しくオヤジさんの方から話しかけて来た。
「今度横浜にカニの店を出すから、ここは人に任せるんだ。」・・・・


オヤジさんが去った後しばらくはなかなか足が向かなかったが、ある日意を決して訪ねてみると、初めて見るオバさんがあたふたしながら切り盛りしていた。
その時かすかに感じたイヤな予感。
スープが少し臭い。
「いやいや、まだオバさん来たばっかりだからなぁ」
と自分に言い聞かせながら数カ月後に再び訪れると、スープがますます臭くなっていた。
店の空気まで臭い。
カウンターの上が観葉植物やら統一感のない置物やらで雑然としている上に、お惣菜まで並んでいる。「男」「女」という呼び方も無くなり、メニューもすっかり様変わりしてしまっていた。
そして何よりも気に触ったのが、こちらの気分も考えずに図々しく喋りかけてくるオバさんの接客態度。
イヤな予感は当たってしまった。
俺にとって既にもうそこは、何年間も毎週の様に通った「雷文」ではなくなっていたのだ。




その直後にやって来たラーメン・ブームで、「雷文」は一躍全国区の有名店に。
今でも食べるのに1時間待ちは当り前だとか。
オバちゃんはテレビに出まくり、人生まで語ってしまう始末の悪さ。
これは一体どういう事?


・・・・・あれから10余年。
俺も町田を離れて久しいが、今でも時々「男の太めん、中盛り」が無性に食べたくなる。
オヤジさんは元気でカニの店を続けているんだろうか。
もしどこかで新しくラーメン屋を始めていたら、何時間かけてでも食べに行くんだけどなぁ。

Phoooh!!

緑のハイライト・・・!?

2004-01-30

緑のハイライト・・・!?






もう30年もハイライトを吸っている。
だから、ハイライトにはちょっとうるさい。
しかし、これはなんだ!?
この配色はなんだ!?
いくら何でも、これはないだろう。
一体全体、誰のデザインだと思ってるんだ!?(注)
馬鹿にするのもいい加減にしろ!!


こんな気色の悪いものをポケットから取り出してトントントンと中指で箱を叩き、スッと頭を出した茶色いフィルターをハフッと口にくわえてカチッと火をつける奴なんか、いるものか。
絶対にいないに決まってる。
だから、早く製造中止にしろ!!


でも、何で俺が持ってんだ?
さては福岡で買ったな!?


九州限定発売だってさ。


Phoooh!!

ハイライトのパッケージ・デザインは和田誠氏によるものです。